森田衣起 写真集 Ⅰ Ⅱ Ⅲ ３冊 1989年初版 私家版 大辻清司 重森弘淹
2004年発行 全202ページ\r\r状態：表紙、裏表紙、光を当てると、表面に微スレみられます\r閲覧には支障ありませんがご了承下さい\r\r ■本書序文■\r本展は、世界で初めての「翡翠」の総合的な特別展です。\r世界各地の原石をはじめ、縄文時代から古墳時代の翡翠の大珠や勾玉(まがたま)、\r北京の故宮博物院所蔵の「一級文物」(中国の国宝に相当)、\r現代の宝飾品まで、約400点にのぼる翡翠を一堂に展示します。\r\r「翡翠」は、緑色や淡紫色の魅惑的な輝きを放つ宝石として一般に良く知られています。\r古代から翡翠の大珠や勾玉などが発見されていますが、奈良時代以降、\r翡翠は日本史の舞台から消えてしまいます。\r\rミャンマーで翡翠が18世紀に発掘された後、中国では清代の皇帝らが翡翠を愛し、\rミャンマー産翡翠の豪華絢爛な装飾品、工芸品を多数残しています。\rこのため、翡翠は大陸から渡ってきたものだと長く考えられてきました。\r\rところが、昭和初期、新潟県糸魚川市が翡翠の産地であることが確認され、\r古代から翡翠が日本で産出される代表的な宝石であることが認識されました。\r\r翡翠は、日本の縄文時代前期末(5000年以前)から、\rシャーマニズムの象徴あるいは高い地位にあった死者を弔う埋葬品として扱われました。\rこの翡翠文化が世界最古のものです。\r3000年前頃に、仮面や人物を象った翡翠が中米のオルメカ文化ではじまります。\r中国での翡翠文化は、日本や中米に比べると最近のことと言えます。\r\r本展は翡翠を科学面からだけではなく、歴史・美術工芸及び宝飾等の見地から\r多面的に捉える試みとして、岩石・鉱物資料のみならず、\r歴史や工芸品を語るうえで欠かせない日本及び中国の貴重な文物や、\r翡翠を利用した様々な魅力的な宝飾品を展示し、\r日本が世界に誇れる宝石「翡翠」について理解していただくとともに、\rその美しさを十二分に堪能していただきたいと思います。

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