CDマガジンクラシックコレクション
ベートーヴェン\r①ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 op.30-3 《狩》\r②ロンド ハ長調 op.51-1\r③ロンド ト長調 op.51-2\r④ピアノ・ソナタ第28番変イ長調 op.101\r\rスヴィヤトスラフ・リヒテル（ピアノ）\r録音：1992年10月25日①、1986年6月17日②、オランダ（ライヴ）\r\rリヒテルの弾くベートーヴェンは強烈に聴き手をひきつけます。その魅力の中心は、際立った雄渾さ、厳粛な高揚感であり、その影でみせる最弱音の静謐な美しさも絶品です。自然で気負いのない演奏の中に潜むリヒテルの哲学が、聴くものを大いなる安らぎの世界へと誘います。\r\rベートーヴェンの最も魅力的なピアノ・ソナタであり、何度聴いても、いつ聴いても心が晴れやかになるのが18番と28番。色々な実験的要素がみられる第18番とシューベルトやシューマンの先駆的書法が指摘されている第28番、そして初期の自由な書法で書かれた2つのロンドという組み合わせ。リヒテルの思索に満ちた演奏に驚嘆させられる一枚です。\r\r力強い打鍵、くっきりと引き出されたメロディライン、大胆なテンポ・ルバート、深い詩情。リヒテルの特徴を語るには1ページまるまる使っても書ききれないぐらいです。リヒテルはむやみにレパートリーを広げることはせず、同じ曲を何回も演奏することがありました。ベートーヴェンに関しても、ピアノソナタ第17番「テンペスト」や、ピアノ協奏曲第3番はリヒテルが愛聴した曲で録音も数多いです。若い1950年代から1970年代にかけてのリヒテルの録音には、技術面で圧倒される演奏が多かったですが、晩年に残した録音では趣が異なってきます。このCDの演奏はリヒテルが71歳と77歳の演奏ですが、テンポは少しゆっくりに設定されていて、音に透明感があります。デジタル録音ということもあるが、リヒテルがこの曲で透き通るように打鍵やペダルを工夫していることが伺えます。際立つのはクリスタルのような美しさですし、遅いテンポでも、力強いタッチで音を重ねて響きを立体的に出しています。これらの曲の内面的な美しさがよく表れていて、ベートーヴェンが楽譜を通じて伝えたかった曲の美しさはきっとこういう感じだったんだろうという気持ちになります。\r\r国内盤【廃盤】帯無し、盤面微すれありますが再生問題無し　13\r\r＊まとめ買い値引き致します(要事前コメント)

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